母の介護が必要になった27年前、8年間勤めた幼稚園を退職し、「子どもが好きで・・と書いてある!家で母を看ながら出来るかも!」と帰国子女でもない上にDo Does の使い分けすら危うかった私が軽い気持ちでフランチャイズの英会話教室の先生になった。

開講前の研修では、同期の先生たちが皆流暢な英語でその知識や発音を披露する中、その足元にも及ばない英語に対する劣等感と悔しさであふれる涙が止まらない思いをした。
私にあるのは子どもたちと過ごしたという経験だけ。この選択は正しかったのか?不安を抱えつつ日々英語と格闘しながら、教室へ来てくれる子どもたちと向き合い続けた。

しかし、結果は想像もしなかったほどに生徒が増え、全校生徒が200人もいない小中学区の中で、毎年100人以上、多い時には160人を超える生徒を抱える県内でもトップクラスの教室となった。

怖かった。齷齪と学びながら次のレッスンの準備をしている私が、子どもたちの前では「英語のプロ」のような顔をして立っている。嘘をついているようで、生徒が増えれば増えるほど教室を続けるのが怖かった。

「なぜ、こんなに子どもたちが集まるのだろう?」その答えが知りたくて、自分が続けてきたことを振り返った。そこには英語という舞台を通して「子どもたちの少しの変化も見逃さない」と寄り添う自分がいたのだ。
「心だ!心に寄り添うことが子どもたちを伸ばすんだ!」私は英会話教室で20年間結果を出し続け、心理学を学び、この春、方向性を変えた。

「子どもたちの心に寄り添うために必要なことを、多くの経験に心理学のエッセンスを加えて世の中に広めたい。」次に結果を出し続ける舞台を小さな田舎町から全国に変えようとしている自分がいる。

そんな私の朝は、「今日のお弁当のおかずを考える」ことから始まる。

モデルさんの着ているドレスが素敵で「自分も!」と同じものを着ても全くイメージ通りにならないどころか、むしろ滑稽に見えるように、人が成功しているものをそのまま自分の生活に当てはめようとしても、思い通りにならない虚しさや自分の力の無さにギャップを感じることがある。

素晴らしい本との出会いを自分らしくアレンジしながら一流を目指したい。

2019年10月21日
横山 人美

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