大きな台風の被害が出ています。
絶え間なく流れる自然の脅威に関する情報の中に、
「河川には絶対に近づかないでください」があります。

見慣れた川がどうなってしまったのか・・
どうして、人は川を見に行きたくなるのでしょう。

これは「正常性バイアス」という脳の働きと関係があります。

「正常性バイアス」とは、
人が予想しない事や想像を超える現実に出会うと、「そんなはずがない」という先入観や偏見(バイアス)がうまれ、
物事を正常の範囲だと勝手に思ってしまうこと。

人は非常時に事態が変化するたびに反応していると精神的に疲れてしまうので、
ストレスを回避するために自然と“脳”が働き、“心”の平安を守る作用=「そんなはずがない、自分だけは大丈夫」と
自分の心を守ろうとしてしまうのです。

この心を守ろうとする作用が、命の危険につながることがあります。

つまり、非常事態であるのに、“脳”の防御作用(=正常性バイアス)によって正しい判断が妨げられ、
命の危険にさらされる状況を招いてしまうことがあるということですね。

皆さんは「正常性バイアス」に支配されていませんか?

大きな川の氾濫で救助を待つ人、避難をを余儀なくされている人が一刻も早く助かるように、
無事乗りきった私たちが出来ることのひとつに「被害を広げない」があると思います。

災害時は、だれもが心に不安を抱えながら行動しなければなりません。
こんな時だからこそ、周りの人に優しく温かい一言をかけあって安全に乗り切りましょう。