子育てに熱心で
全力を傾けているお母さんに出会いました。
優しい眼差しで大切に大切に
お子さんと向き合っていらっしゃいます
ある朝、そのお母さんにお会いすると、
挨拶も終わらないうちに、
「昨夜、少し発熱がありました。」
と、お子さんのことを話し始めたお母さん。
夜中大変な思いをされたことが、表情からわかりました。
「心配でしたね。で、今朝はいかがですか?」
「はい、まず寝起きに36.9…。そして、着替えが終わって37.2。朝ごはんを食べ終わる頃には37.9。」
まだまだ、続きます
「朝ごはん食べたあと、ちょっと遊んでいたので38度にあがってしまいました。休ませて、出掛けに計ったら37.2でした。」
心の声。
「・・・・・今、朝の9時…。すでに5回」
つい先日、ストレスの勉強をしました。
人のストレスの研究で、ストレスを与えるために、1日に数回食塩水や雌牛のホルモンを投与するという実験をされたマウスは、その食塩水や雌牛のホルモンが直接ストレスの原因ではなく、投与のために使用された「注射器」がストレスの原因となって、出血性潰瘍や発病をしたというお話。
体温計を何度も入れてしまうのは、
心配でたまらない気持ち。
早く熱が下がってほしい気持ちで
いっぱいのお母さんの切ない姿です
30年間、子どもたちと過ごす中で
感じていることがあります。
その中のひとつは、
「年々、身体が繊細で弱い子どもが増え続けているということ。」
もちろん、環境や食生活の変化もありますが、
それだけでしょうか?
溢れんばかりの子育ての情報が、
お母さんやお父さん、そして子どもたちを
窮屈にしてしまったような気がします。
わが子を思う心配の糸が断ち切れずに
考えすぎる気持ちが、時に、子どもたちに
悪影響を与える場合があります。
子育ては、大変だけど楽しくて愛しいもの。
熱がアップダウンするこの子より、
優しくて熱心でお子さん思いの
「お母さんのケア」が必要だと思った朝でした。
Keep Smiling代表。
パーソナリティーコンサルタント。講演・セミナー講師。各種メディア執筆やテレビ出演なども。発達障害との前向きなかかわり方や、子育てに応用できる心理学をお伝えしています