知らない人と初めて会うときは、
緊張して嫌だなと思いますか?それとも、ワクワクして早く会いたいと思いますか?

子どものころ母親から、
「第一印象は大切だから、人と会うときは笑顔で相手の目を見る!
人を横目で見たり、下から見上げたりしてはいけない!!」と、言われ続け、
かつ、楽しいことが大好きな性格も手伝って、私はワクワクして早く会いたい!
と思うタイプですが、

同じことを繰り返し伝えながら育てても、息子は、
「第一印象は大切だってわかっていても、人と会うときは下を向いてしまう、
人をうかがうように見てしまう、それもチラッと横目か下から見上げるか・・」
かつ、内気な性格も手伝って、本当は、人と話したくて、仲良くなりたくて、人が大好きなのに、緊張してしまい初対面が苦手なことになり、人付き合いが嫌なのではないかと誤解されてしまいます。

初対面の得意不得意は、その人の印象の良し悪しにも大きく影響します。

目つきが悪い、表情がない、真剣に取り組んでいるのかいないのか分からない、
何を考えているのかわからない。
息子は何度となくそのような場面に出会い、ご縁を失くしたり、つらい思いをしたり。

これが、学生のうちはまだしも、社会人になると致命傷となり
現実問題として大きく前に立ちはだかっています。

出会いが大好きな私から、まさか、正反対な特徴をもった息子が生まれてくるとは。
母としては、「どうして私に似なかったのか・・」と、遺伝までさかのぼって嘆いたことも多々ありました。

わが子に限らず、子どもたちや大人と多く接する中で、
初対面が苦手、コミュニケーションが上手にできない方との出会いがたくさんあります。
その出会いの中で、母として、教える立場の大人として学んだことのひとつに
「自分の尺度に当てはめない」があります。

ひとつのことが、簡単にできる人もいれば、
上手にできるようになるまでに時間がたくさん必要な人もいます。

簡単にできない人は、日々悩み、苦しみながら目の高さを合わそうと努力するのに、
簡単にできる人が、膝を曲げてその高さを合わせることなく、
すぐにできないと決めてしまうのではつりあいが取れないと思うのです。

どことなく弱者と強者のような関係や印象も否めませんし、
そんなことはあってはいけないと思うのです。

しかし、息子を通して見えてくる世の中は、まだまだ、これが現実です。

だからと言って、嘆いていても何も始まりませんし、
それを直せと叱ったところで苦手なものは一朝一夕に直りません。

お伝えしたいことは、
人には必ずキラリと光る「その人の良さ」があるということ。
その良さは瞬時に見える人もいれば、
良さが見えるまで何か月もかかる人もいるということです。

そして、苦手だ、できないと思う方もまた、今置かれている場所で、
「自分の良さ」を伝えるために、ほんの少しの心の強さを身につけてほしいのです。

母として、息子に望むことは、
障害の傘の陰に隠れることなく、障害を含めて「自分らしさ」を堂々と表現してほしいということ。

わが家では、今、
第一印象が良くても、付き合ってみたら大したことがなかったと言われるより、
第一印象が悪くても、長くつきあってみたら「良かった」と言われる方を目指そう!と、
家族が揃う真夜中に、息子の「おはようございます」の挨拶の特訓が始まっています。

田舎の夜に響き渡る「おはようございます」はとっても奇妙な印象を与え、
お隣のお母さんが翌朝、おすそ分けのごちそうを抱えて、「大丈夫」と言わんばかりにわが家へやってくるほどです(笑)
そして、「がんばって、しゅうとくんなら、大丈夫!!」と応援してくれるのです。
ありがたいことだと思います。

そんなファンを少しずつ増やしていけたらいいな・・と思っています。

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